キララの学校って?

 学校キララは、春・夏・秋・冬・田植え・稲刈り、そして5月連休の、年間7回開校しています。開校される「場」と、そこでの「生活」が、都会生活や公教育での学校生活とは異なります。そこに学校キララが開校する意味があります。
「場」の第一は白州の自然です。南アルプスの甲斐駒ヶ岳から鳳凰三山に至る山麓で、北に八ヶ岳を配し、日本有数の天然水と森に支えられた白州では、人と自然の関係を深く感じ考えることが出来ます。第二は白州郷牧場です。牧場には子どもたちが安心して作業や食べることができる完全無農薬循環農法の畑と水田、そして平飼の鶏、和牛がいます。第三は、世代・職業・感性・賜物がそれぞれ違う多様なスタッフがいることです。幼稚園から大学までの教員、お店をやっているひと、会社員、学生など、そして農場スタッフはもちろん、村の人も加わってくれます。
「生活」は、働き・学び・遊ぶことです。年間を通して子どもたち自身が農作業をして植えた作物を、自分で収穫し、料理し、そして食べ、生ごみを土に返します。そして、自然や農・食に関係することを学び、技術を身につけることをします。また、森や川や野原の恵を受けての遊びにより、子どもたちの身体が開放されます。
子どもたちを育てるのは、家族・地域・学校でした。しかし、今はそれらが多かれ少なかれ崩壊し、力を喪失しつつあります。そのような中で、子どもと大人が一緒になって、人間の命を支えている「自然」と「食」、それを結ぶ「農」を具体的に体験し、学び、そして様々な人との出会いを通して、自分を発見し、自然と人間や自分と他人との関係を新しくつくりだしたい。これが私たち学校キララの願いです。